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#トヨタ #ヤリス #YARIS
新型ヤリスが登場!高いドライビング性能と低燃費の両立を実現した新型モデルに早速試乗。その模様をレポートします。
[レポート記事はこちら]
https://www.goo-net.com/magazine/110876.html
・【試乗レポート トヨタ ヤリス】出来栄えに驚嘆! 燃費も走りも間違いなく世界トップレベルだ
文●工藤貴宏 写真●ユニット・コンパス
トヨタはとんでもないクルマを作っちゃったなあ。
フルモデルチェンジを機に「ヴィッツ」から改名したトヨタ渾身の新型コンパクトカー「ヤリス」のハンドルのテストドライブをしての正直な印象だ。
・ヤリス ハイブリッドの実用燃費の高さに驚く
ヤリスのなにが素晴らしいか。まずは燃費である。
試乗車両を受け取り、3kmほどの市街地を抜け、ときどき完全停止する8kmほど渋滞も含めた高速道路を23km。合計26kmのルートで自宅へ戻った時に平均燃費計を見たら、なんと27.5km/lを示していたのだから目を疑った。燃費計が壊れているのかと思うほど優れた数値である。東京都心から郊外の自宅まで26kmも走ったのに、ガソリンをわずか1Lしか使っていないことになる。これはとんでもないレベルの低燃費だ。
念のため伝えておくと、この数字を燃費まったく意識せずに走り、それどころか途中では加速感を確かめるために走行制御をパワーモードとし、何本かは全開加速だって試した。その結果が27.5km/Lである。なんということだろう。
後日出かけたロングドライブも含め、合計で200キロ程度を走ってみた(内訳は一般道と高速道路が半々ほど)。いつも通りに運転してのトータルでの燃費は30km/Lを超え、驚異的な低燃費性能を見せつけてくれた。
燃費が良くなりがちな高速道路を多く走ったから……と指摘する人もいるかもしれないが、力強いモーターを積むハイブリッドカーの場合はモーターを有効活用できる市街地走行のほうが高速道路より燃費が伸びることもある。ヤリスでも、たとえば「ハイブリッドX」のカタログ記載WLTCモード燃費は、トータルで36.0km/Lだが、内訳は高速道路で33.4 km/L、郊外が40.2km/L、市街地では37.5 km/Lなのだ。
ちなみにヤリスに搭載されたハイブリッドシステムは新設計。システムの基本的は従来からありプリウスなどにも搭載される「THS II」だが、エンジンもハイブリッド機構も全面的に設計が新しくなっていて、効率は大きく改善された。バッテリーはリチウムイオンとしたことで、回生効率を拡大し、モーターアシストを強化も図られている。
モーター出力が30%、中間加速時のシステム出力は約16%高まり加速性能を高めるとともに、逆にシステム全体での伝達損失は約30%減少し低燃費を実現しているのだ。燃費をよくしただけでなく、動力性能も高まっている。それがヤリスに搭載された新しいハイブリッドシステムの凄さである。
燃費に関してトヨタは、これまでハイブリッド車が苦手としていた「高速域の燃費向上」を強調する。たとえばこれまで70km/hだったエンジンを止めて走る速度上限が130km/hまでアップするなどもその一環だ。高速走行時にアクセルを緩めると、エンジンを止めて滑走状態になるのは新型の特徴だ。きっと、東名高速道路上り線の御殿場~大井松田間のように長い下りの高速道路で燃費を計測したら、とんでもないことになるだろう。
・ガソリン+CVTでもひと昔前のハイブリッド車の燃費性能に匹敵する
ハイブリッドがスゴイのは分かった。では、ガソリン車の燃費はたいしたことないのか? 決してそんなことはない。試乗したのは1.5Lエンジン+CVTモデルでこちらは市街地での燃費をチェックすることはできなかったが、高速道路をそれなりのハイペースで巡航してみたところ20km/Lを超えた。これはひと昔まえのハイブリッドカー並みの燃費である。北海道の郊外のように高速道路よりも低い平均速度で淡々と巡行すれば、とんでもない燃費を叩き出すだろう。ガソリン代だけを基準とするなら、もはやガソリン車で十分な領域だから、ハイブリッド仕様の出番はないといえるかもしれない。
ではハイブリッドの魅力はどこかと言えば、モーター走行領域が広いことによる快適性だとボクは思う。
・ヤリスのハンドリングはドライバーを裏切らない身のこなしが自慢
しかしながら、ヤリスの凄さは燃費だけではなかった。ドライバビリティがすこぶる進化していたのだ。
まずはハンドリング。ひとことで言うならば、ドライバーを裏切らない身のこなしが自慢だ。たとえば高速道路の本線に合流する際や分岐した後、それからジャンクションにある深く回り込むカーブ。そこを通る際に、ちょっと速度を速めに曲がっていっても車体がふらつかず、奥で回りこんでも外側にはみ出していきにくいのだ。だから運転していて安心できるのである。峠道もしかりだ。
・ハイブリッドもガソリンも自然な感覚の加速感が好ましい
日本のコンパクトカーや軽自動車のなかにはヤリスと同じように走ると自分が思うように曲がらなかったり、挙動が乱れて不安を感じたりするようなクルマも少なくない。しかし、ヤリスは世界のトップ水準にまで走行安定性が引き上げられている。その設計的な理由はサスペンションなど多岐に及ぶが、根本的には強固に固めた車体に尽きる。ヤリスの資料をみると車体設計における強化項目について多くを割かれているが、燃費と同時にそこをしっかり突いてきたところがいまのトヨタらしい部分だ。現社長体制になり、新車開発においては走りの向上が大きなテーマとなっていることを、ヤリスはしっかりと反映しているのである。
加えてハイブリッドは、従来の「燃費はいいけど加速感はよくない」という従来のネガを払しょくしていることをぜひ報告しておきたい。ネガの大きな理由は、従来はアクセルを踏み込んだ際に、まずエンジン回転が上昇してから遅れ気味に速度が上がることが多く、そのズレが違和感だったからだ。いっぽう新型は、エンジン回転の高まりとリンクして速度も高まるようになり、反応遅れがなくなったのが大きい。違和感のない加速フィーリングを手に入れた。
さらにガソリンCVTモデルも、アクセルの踏み込みに対して速度上昇がリニアで自然な感覚。こちらも爽快感が大きくレベルアップしている。
・先進安全装備はライバルに一歩譲るものの、クルマとしての完成度は非常に高い
驚きの出来映えゆえに加速とドライバビリティに話が集中してしまったが、ではヤリスに死角がないかと言えば、決してそんなことはない。
まずひとつは、後席だ。新型ヤリスはドライバーズカーとしての運転感覚をつくるほか低重心化の運動性能向上や全高を低くすることによる空気抵抗の低減を狙ったこともあり、前席の着座位置をヴィッツよりも低くしている。そのため後席の膝回りスペースは狭くなり、さらに後席付近の左右を絞り込んだボディ形状などもあって閉塞感を感じる。ホンダ「フィット」をライバルとするならば、フィットに対して後席の居住性は劣るのだ。
ただ、これは今後デビューが噂されている「ヤリスと兄弟関係にあるクロスオーバーSUV」との役割分担がしっかりされているようだ。つまり兄弟のSUVはファミリーユーザー向けの広い後席を持っていて、後席を重視するならそちらを、ということになるだろう。
また、混雑した高速道路を頻繁に使うユーザーにとっては、先進の運転サポート技術もライバルに比べると気になるところがある。先進安全装備系の水準は大きく引き上げられているものの、気になるのは追従型クルーズコントロールの渋滞時の対応だ。速度が約30km/hをしたまわると、機能が解除されてしまうのだ。これは、完全停止までフォローするマツダ「マツダ2」や、停止保持までおこなうフィットに劣っていると言わざるを得ない。
とはいえ繰り返すが、燃費に関していえば現段階において世界トップの実力を見せ、走りもコンパクトカーとしては走り自慢の欧州ライバルに後れを取っていない。その2点だけでも、「すごいクルマになった!」と称えないわけにはいかない。ユーザーの使い方によっては気になる部分もあるが、クルマとしての出来は素晴らしい。